結婚して長女が生まれた。結婚前の何年間かと、その後からいままでのあいだには、いろんなことがあった。後悔するようなこともあれば、悲しいこともあった。もちろん嬉しいこともあった。全部気のせいかもしれない。とにかく、自分が父親になるなんていまでも信じられない。そして、そういう状態であるのにもかかわらず、娘は着実に成長をとげている。 いろんなことやいろんな人が自分をここまで運んできた。いろんな、では片づけられないこともあったし、人もいた。自分がいる場所について、ある程度までは満足のようなものを感じることができる。けれど、ある程度を超えた領域では、当然のようにそこに存在する満ち足りない何かも感じ取れる。きっとそれは生涯満たされることなく、不完全で未熟のまま死んでいくのだろう。 流れるように生きる。死ぬまで生きる。後悔はするが、反省はしない。動きの遅い戦車。
2010年7月 結婚
2011年1月 長女生まれる