何かふとしたことをきっかけにして、それまであった空気が一変することがある。たとえば今夜がそうで、帰り道、自転車を漕ぎながらあたる夜風が格別に気持ち良かった。きっかけは本当にささいなことで、四季のうつりかわりがもたらす微妙な温度の変化なんかはそれがどんなにささいなものであったとしてもわりとフィジカルに、直接的に効いているんだろう。あるいは、誰かと交わしたちょっとした会話とか。タイミング良く流れてきた音楽とか。自分でもよく分からない。いずれにしても、そんなときは体の内側から外側に向かって、何らかのエネルギー体が滲み出ていっているような感じがする。心臓のあたりになにやら温かい泉があって、そこからなにやら温かいものが、エネルギーが、溢れ出ていっているのだ。
俺ってまだまだやれそうじゃん?